みなさん、こんにちは☆
津島市の歯医者、つしまファミリー歯科の安藤です。
妊娠中のケアのお話をさせていただきます。
オーラルケアの習慣やコツは、一朝一夕に身につくものではありません。
まして、妊娠すると全身状態や生活習慣が変わる影響で虫歯や歯周病になりやすくなります。
妊娠前から、
・歯科の定期検診を受ける → 知らない間に虫歯や歯周病になってないかチェックしてもらう
・上手な歯磨きの方法を教わる → 口の中を清潔に保ち、虫歯の原因菌を減らしておく
・歯石(固まったプラーク)を除去してもらう → 歯磨きでは除去できない歯石を取り除き、歯周病の原因菌を定着させない
を目的に歯科医院に通う事や、バランス良く食事を摂って規則正しい生活をおくることは、妊娠してからご自身の健康の為にも、とても大切な心がけです。
☆妊娠前から気をつけたい、歯と口腔の健康管理
・20代では歯周病の発生リスクはそれほど高くありませんが、虫歯はやや増えやすい年代といえます。ご自身では気づきにくい場所(歯と歯の間など)に虫歯が発生していることもあるため、3ヶ月に1回のペースで歯科の定期検診を受けることが望まれます。また、歯肉炎などが認められる場合は口腔ケア指導をうけ、ご自身の歯並び(歯列)や歯の形態に適した歯磨きのコツや、デンタルフロスの上手な使い方などを教えてもらうと良いでしょう。
・30代以降では、加齢とともに歯周病の発症リスクが高まる傾向にあります。
妊娠前からすでに歯周病を発症していた場合は、妊娠に伴う①ホルモンバランスの変動②免疫反応の低下③生活習慣の変化などの影響をうけ、症状が進行しやすくなることが懸念されます。歯肉からの出血、排膿といった症状にきづく頃には、かなり重症化していることもあるため、妊娠前に(または妊娠を意識した時に)かかりつけの歯科医院で歯と歯肉の健康状態を診てもらい、歯肉炎や歯周炎などが認められた場合には、その時点で必要な治療を済ませておくことが望まれます。
また、プラスαの口腔ケアとして定期的に歯石を除去してもらったり、口腔ケア指導を受けて歯磨きのコツやデンタルフロスの上手な使い方を教えてもらったりするとなお良いでしょう。
・歯と口腔の健康を守る生活習慣
歯と口腔の健康を守る生活習慣としては、①毎日の口腔ケア②偏りのない食生活(栄養バランスのよい食事、食事時間の規律性、糖分の多い飲食物のコントロールなど)が基本となります。
妊娠・出産を意識したら、まずはご自身の食生活を見直しましょう。仕事や家事で多忙にしていると、つい食事時間が不規則になったり、外食が多くなったり、間食として甘いお菓子類を摂ったりしがちですが、こういった食生活は妊娠したからといって急に改めることは難しいものです。
つわりがひどくて体調が悪い時に歯磨きはどうすればよいかもお話しさせていただきます。
歯磨きが負担になってはいけませんが、「できるときに歯磨きをする」くらいの気持ちでいてください。
つわりのときの歯磨きは、「食べたらすぐみがく」ではなくても、「体調がよいときにしっかりみがく」くらいで、かまいません。
歯磨きがしにくいときは、うがいをするだけでも、口の中を酸性から中性に戻せます。
「ツラいときはうがい」「体調がよいときは歯磨き」など、できる範囲で口を清潔に保ちましょう。
・妊娠期の歯磨きの現状
近年では、中等度、重度な歯周病と早産、低体重時出産の関係性が「母子健康手帳」に記載され、ミュータンス菌の母子伝播についても周知されてきたこともあり、口腔ケアに対する意識を高く持つ女性が増えてきました。
また、妊娠してからも仕事を続ける働く妊婦さんも多く、お話しを聞くと、昼食後は、よほど気持ちが悪くない限りは歯磨きをしますといった方がほとんどで、多忙な中でも口腔ケアに励んでいることがわかります。アンケート調査では、約30パーセントの方が妊娠中、歯磨きが辛かったと回答しています。つわりを迎える妊娠8〜11週頃では、歯磨きが辛いという妊婦さんが少なくありません。
シャワー(バスタイム)の歯磨きはいかがでしょう。一人でゆったり入ることができるのであれば、リラックス効果をえられて、眠気も感じにくいのではないでしょうか。
・妊娠期にオススメ口腔ケアグッズ
ベッドの細い歯ブラシを使うと、舌や口腔粘膜に必要以上に触れないため、嘔吐反射が出にくくなります。また、子供の仕上げ磨き用の歯ブラシを活用するのもよいでしょう。実際に、最も奥に生えている歯(最後臼歯、親知らず)、歯並びが悪い部位(歯列不正部)、歯の舌側をみがく際などに、子供用の歯ブラシを使っているという妊婦もいらっしゃいます。電動歯ブラシの多数種類ありますが、ご自身の歯並びなどに適した使いやすいものを選ぶためにも、歯科医院で歯ブラシ選びのアドバイスを受けるとよいでしょう。ぜひ、ご質問ください。
プラスαの口腔ケアとしては、フロッシングがオススメです。
デンタルフロスはホルダー付きタイプのものなら比較的操作が簡単で、指が口腔内に入りすぎず嘔吐を予防できるでしょう。
歯磨きペーストは口腔内の洗浄のみならず、リフレッシュ効果もあるので、ミント系の香料に対する抵抗がなければオススメします。
また、妊娠期は唾液中の酸性フォスファターゼが高値となります。「口腔内が酸っぱく感じる」「唾液がネバつく」「口臭が気になる」という妊婦さんには、デンタルリンスを使用したうがいも有効です。デンタルリンスも各種ありますが、歯磨き粉と同様、ミント系の香料が苦手なかたのために開発されたものもあります。
できる限りでよいので無理せず口腔ケアを頑張りましょう☆
2017年5月開業 津島市のやさしい歯医者(歯科、歯科医院)
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TEL0567−26−4335